目的
近年の高周波・高速通信対応プリント配線板では、伝送損失を低減するため銅箔表面の微細化が求められる一方、粗化を小さくすると樹脂基材との密着力(剥離強度)が低下する課題があった。本発明は、優れた伝送特性と高い剥離強度を両立できる粗化処理銅箔を提供することを目的とする。
効果
粗化粒子の先端形状を表す指標(Spk/Ssk、S10z/Ssk)と、うねり成分を含む表面粗さ(全体S10z)を特定範囲に制御することで、高周波信号の伝送損失を抑制しながら、樹脂基材との高い密着性および熱負荷後も維持される剥離強度を実現できる。
技術概要
本発明は、プリント配線板用の粗化処理銅箔に関する。銅箔表面の凹凸を、伝送特性に影響する「粗化粒子成分」と、密着性に寄与する「うねり成分」に分けて評価し、ISO25178に基づく表面パラメータを用いて制御する点に特徴がある。具体的には、粗化粒子の先端径指数(Spk/Ssk)または先端粗さ指数(S10z/Ssk)を所定範囲に設定して高周波特性を向上させるとともに、うねりを含む全体S10zを一定以上確保することでアンカー効果を維持し、高い剥離強度を得る。これにより、従来はトレードオフの関係にあった低伝送損失と高密着性を両立できる粗化処理銅箔、銅張積層板およびプリント配線板を提供する。