目的
原子力発電所で発生した使用済み核燃料からPUREX法などの再処理によりウラン、プルトニウムなどのアクチノイドを取り除いた後に残された高レベル放射性廃液に含まれる核種と廃液に含まれない残渣などに含まれる核種について、不要な放射性核種を短寿命核種または安定核種に変換し、放射性廃棄物のガラス固化体化する重量を低減し、再利用可能な放射性核種および安定核種を資源として回収する合理的な核分裂生成物の処理方法を提供する。
効果
不要な半減期の長い放射性核種を短寿命核種または安定核種に変換し、高レベル放射性廃棄物のガラス固化体にする核種重量を激減し、再利用可能な放射性核種及び安定核種を資源として回収する合理的な核分裂生成物の処理方法を提供することができる。実施例として、東京電力福島第一原子力発電所の原子炉2号機の使用済み核燃料から発生した核分裂物質に本発明を適用して計算した結果、ガラス固化体にする核種重量を廃棄する固体核種重量(核種単体の重量)の0.59%に減少できる。
技術概要
使用済み核燃料から生じる核分裂生成物のうち、燃料取出し直後から発生した気体核種を回収する気体槽と、使用済み核燃料からウラン、プルトニウム及びアクチノイドを回収処理し、残された核分裂生成物を所定の時間経過後、硝酸に可溶な核種を貯蔵する可溶物槽を具備し、可溶物槽中の硝酸に可溶な核種に1回目の冷中性子を照射し、規定の時間貯蔵後、2回目の冷中性子照射直前に、可溶物槽中の放射線崩壊で生じた気体核種を気体槽に回収し、生じた硝酸に難溶あるいは不溶な核種(以後、難溶性核種という)を分離して別の貯蔵槽に回収し、壊変で発生した気体及び難溶性固体核種には冷中性子を照射せず、濾過した硝酸および硝酸に可溶な核種を可溶物槽に還流させ、可溶物槽の核種に2回目の冷中性子を照射して規定時間貯蔵し、以後、可溶物槽に貯蔵された硝酸に可溶な核種のみ冷中性子照射と規定時間貯蔵を複数回繰返し、可溶物槽で冷中性子照射後の貯蔵期間に放射線崩壊で生じた気体核種は気体槽に、生じた難溶性核種は別の貯蔵槽に回収し、気体核種と難溶性核種には冷中性子を照射しないことを特徴とする放射性廃棄物の処理方法。