適用製品
本発明は、塑性変形中の材料の摩擦係数を測定する技術及び前記方法で測定した摩擦係数を用いたシミュレーション技術に関するものである。これまでは難しかった恒温環境下での正確な摩擦係数の測定を可能とする。
目的
ものづくり現場では、製品の開発コスト削減のため、シミュレーション技術が盛んに活用されている。塑性加工シミュレーションでは、金型と材料が接触する箇所の摩擦係数のデータが必要となる。摩擦係数はシミュレーション精度に大きな影響を与える重要なパラメータであるため、正確な値を入力する必要がある。しかし、現状では難加工材の塑性加工が行われる高温領域の摩擦係数を正確に測定する手段が無く、同塑性加工現象を高精度に予測することができなかった。本発明はこのような恒温領域での摩擦係数を正確に測定するための技術である。
効果
難加工材(チタン合金等)の塑性加工は、医療や航空・宇宙等の次世代産業分野で需要が高まっており、加工プロセスの最適化にはシミュレーション技術が必須となる。本発明により、これまでは難しかった難加工材の塑性加工が行われる高温領域(700℃以上)における正確な摩擦係数の測定が可能となる他、試料温度を変化させたときの摩擦係数も測定でき、塑性加工現象の高精度なシミュレーションが実施できる。また、同時に当該摩擦係数測定及びシミュレーションを行う装置を提供する。
技術概要
円柱形状試料を圧縮した時の試料形状を測定し、規程の多項式により形状パラメータPを求め、Pを別の多項式に代入することにより摩擦係数を間接的に測定する。
上記により、ひずみ、ひずみ速度、試料温度を変化させた条件下で円柱試料圧縮時の摩擦係数を測定し、これらを回帰分析することによって、ひずみ、ひずみ速度、試料温度の少なくとも1つ以上の値を用いた多項式で摩擦係数を表す。
この値を有限要素法(FEM)ソフトに入力し、n-1ステップのひずみ、ひずみ速度、試料温度を算出し、この値と式(3)により、現ステップ(nステップ)の摩擦係数を算出することを繰り返してシミュレーションを行う。
また上記方法を用いた摩擦係数測定装置及びシミュレーション装置を提供する。