適用製品
炎症反応を鎮静化させる抗炎症性サイトカイン
目的
必要とする時に且つ局所的に作用する抗炎症性サイトカインを放出するキメラタンパク質及びこれを用いたミクログリア活性阻害剤の提供。
効果
脳内の免疫反応を司るミクログリアの活性化を抑制し、移植部位周辺のみの免疫反応を抑制できるので生物学的にも保護可能になる。このように本発明は、物理的な保護と生物学的な保護の両方が可能になり、移植幹細胞の生着率はさらに向上することができる(約55%に向上)。それに伴い、中枢神経系における細胞移植による再生医療が実現に向けて大きく前進する。
技術概要
抗炎症性サイトカインに酵素分解性ペプチド及び基材結合性ペプチドを、その順に融合したキメラタンパク質であって、前記酵素分解性ペプチドは脳内に有するミクログリアの活性化により産生されるマトリックスメタロプロテアーゼ類により切断されるものであり、前記基材結合性ペプチドは天然ハイドロゲルからなる基材と分子間相互作用により結合可能であり、前記抗炎症性サイトカインは、前記ミクログリアの活性化を抑制するものであることを特徴とする。
アピール内容
本発明は抗炎症性サイトカインを、移植材料に複合化させ、移植直後の初期炎症・免疫反応が起こったときのみ抗炎症性サイトカインが放出され、移植部位周辺のみに局所的に作用するシステムとなっている。
このシステムにより、移植に伴い惹起された炎症反応のみを抑制することとなり、生体防御のために常に起こっている免疫反応・炎症反応を抑制することなく、レシピエントへの負担が最大限軽減されることが期待される。
また、一般的に用いられる免疫抑制剤の前身投与も必要がなくなると考えられ、この点からもレシピエントへの負担軽減につながると期待される。