適用製品
標的DNAに変異が導入された植物細胞、該植物細胞を含む植物体、並びに該植物体の子孫、クローン及び繁殖材料
目的
標的DNAのみならず、該DNA以外の領域にも、マーカー遺伝子等の不要な配列を残すことなく、必要な変異のみが標的DNAに導入された植物細胞の製造方法を提供すること。
効果
植物細胞において、相同組換えによりゲノムDNA内に挿入された不要な配列を、piggyBacトランスポゾンごと痕跡残すことなく除去できる。しかも、その効率は90%以上と顕著に高く、さらにpiggyBacトランスポゼースにより切り出されたpiggyBacトランスポゾンがゲノムDNAに再挿入される率は1%と極めて低い。したがって、本発明によれば、植物細胞において、標的DNAのみならず、該DNA以外の領域にも、マーカー遺伝子等の不要な配列を残すことなく、必要な変異のみを標的DNAに導入することが可能となる。
技術概要
図1に示す系を実際に構築し、その有効性を検証した。その結果、植物細胞において、相同組換えによりゲノムDNA内に挿入された不要な配列(マーカー遺伝子)をpiggyBacの利用により痕跡残すことなく除去できることが初めて明らかになった。しかも、その効率は90%以上であり、哺乳動物におけるそれや植物細胞においてランダムにゲノムDNA内に挿入されたpiggyBacを除去する効率(非特許文献1〜5 参照)と比して、顕著に高いものであった。さらに、これら文献において開示されている従前の系においては、piggyBacトランスポゼースにより切り出されたpiggyBacがゲノムDNAに再挿入される率は、哺乳動物の系においては約70%、従前の植物の系においては約40%と高いのに対して、驚くべきことに、図1に示す系におけるそれは1%と極めて低いものであることを見出し、本発明を完成するに至った。