目的
半導体製造装置の絶縁膜としては、誘電率2.8のSiOCH系の低誘電率膜や、膜に空孔を導入して誘電率を下げる技術などが開発されている。これらの低誘電率絶縁膜は、機械的強度が低く、プラズマ耐性も低いという特性を有している。
層間絶縁膜のダメージ回復処理の際に、配線材料上に回復剤が残留することがなく、かつドライプロセスによる処理が可能で、量産性に優れる絶縁膜のダメージ回復技術を提供する。同時に、ダメージ膜内部を回復することにより、リーク電流等のデバイスの信頼性に関する電気特性を改善技術を提供する。
効果
ダメージを受けた絶縁膜に炭酸エステルを反応させて回復処理することにより、プラズマ処理を受けて誘電率の高いSiO骨格となった変質層を、メチル基およびメトシキ基が再びSiと結合した回復膜(ダメージが回復された絶縁膜)にすることができる。また、この回復膜にシリル化剤を反応させて膜表面を疎水化処理することにより、膜内部への大気水分の拡散を防止できるため、回復効果をさらに向上させることができる。さらに、これらの回復処理及び疎水化処理は、ドライプロセスで行うことが可能となる。
技術概要
プラズマ処理によりダメージを受けた絶縁膜を、炭酸エステル系の化合物である回復剤と接触させてダメージ回復処理を、温度が120℃以下、又は、圧力が50Torr以上の条件で行う。