目的
麹菌においてTCPからTCAへの変換に関与する酵素をコードする遺伝子を同定し、清酒のカビ臭の主要な原因物質であるTCAの生成を防止することができる新規な手段を提供する。
効果
製麹工程でTCPのTCAへの変換に関与する主要なO-メチルトランスフェラーゼをコードする麹菌遺伝子が初めて同定され、TCP存在下でも製麹中のTCA生成が抑制される麹菌が初めて提供された。本発明の麹菌を用いて麹を製造し、この麹を原料として清酒を製造すれば、TCPが含まれているおそれのある木製用具等を使用しても、製麹中のTCA生成を大幅に抑えることができるため、TCA含量が低くカビ臭のない清酒を製造することができる。
技術概要
麹菌においてAO080521000231遺伝子の発現を低下又は欠失させることを含む、2,4,6-トリクロロアニソール生成能が低下した麹菌の作出方法を提供した。該遺伝子の発現の低下又は欠失は、例えば遺伝子破壊により行なわれる。該遺伝子の発現が低下又は欠失した麹菌によれば、TCA含量が低くカビ臭のない清酒を製造することができる。