適用製品
透過型電子顕微鏡、走査型電子顕微鏡、電子線描画装置等
目的
この発明は、希土類六ホウ化物単結晶ナノファイバを耐熱性支持針に接合した構成の熱陰極電子放出源を提供する。
効果
この発明により、熱陰極電子放出源の使用時における高温化でも希土類六ホウ化物単結晶ナノファイバと支持針との接合面における反応等による損傷・劣化を防止し、これにより、長寿命かつ高性能の熱陰極電子放出源を提供することができる。
技術概要
仕事関数が低く、高融点で高硬度で、透過型電子顕微鏡などの電子放出源として極めて優れている希土類六ホウ化物は、マイクロメータオーダーのコーン型の単結晶バルクや粉状にして、フィラメントや耐熱金属針に被覆され電子放出源として用いられてきた。単結晶バルクとして用いられる場合は、電子放出源自身が致命的な損傷を受けることはない。また、粉状にして用いる場合は、希土類六ホウ化物が粉末被覆層から電子放出源先端に拡散して、常に補給されるので、この粉末電子源の劣化・損傷は問題にならない。しかし、希土類六ホウ化物単結晶ナノファイバと耐熱金属支持針との界面における高温化学反応による損傷・劣化は、損傷が微小であっても、ナノファイバ自体が微小であるため、致命的となり得ることが分かってきた。この発明は、耐熱性支持針に希土類六ホウ化物単結晶ナノファイバを接合するもので、少なくとも支持針のナノファイバとの接合箇所が希土類六ホウ化物単結晶ナノファイバに対して高温でも化学反応しない耐熱材料よりなる熱陰極電子放出源が与えられる。支持針としては、レニウム、オスニウム、白金又はイリジウムなどが使用されている。