目的
腎障害、とくに傷害の激しい糸球体上皮障害を非浸襲的な検出方法で判定することが可能な腎障害の判定方法を提供する。
効果
糸球体上皮障害は腎硬化症に直接結びつく病態である。そのため、これを非侵襲的な尿検査で検出できることは、糸球体上皮障害の早期発見につながり、腎硬化症への進展を阻止する早期治療を実施できる。また、糸球体上皮障害を早期に発見し、早期治療を実施することにより、透析療法を必要とする腎不全患者の増加に歯止めをかけることが期待できる。
技術概要
尿中のSM22αを検出することにより腎障害を判定する。SM22αの検出には、PCR法または免疫化学的方法またはELISA法が好適に用いられる。免疫化学的検出方法はPCR法をSM22α特異的プライマーを用いて行う。免疫化学的方法を抗SM22α抗体を用いて免疫染色し、蛍光顕微鏡で観察することにより行う。ELISA法は抗SM22α抗体を用いて行う。尿は遠心分離法により得られた尿沈渣または尿上清である。腎障害が糸球体上皮障害である。糸球体上皮障害は、ポドカリキシンまたはネフリンの発現が減弱あるいは欠失した障害の激しい糸球体上皮障害を非浸襲的な検出方法で判定する。SM22αは、血管平滑筋に強く発現している22kDaの細胞骨格蛋白であり、収縮性の平滑筋細胞(SMCs)のマーカーである。