適用製品
抗不安または睡眠改善用食品、精神疾患、生活習慣病の発症リスク、精神的ストレスを緩和する食品や医薬品の開発、抗不安作用を有する化合物
目的
ジペプチドは、合成も比較的簡単であり、食品タンパク質の酵素消化によっても大量に生産することができ、実際に、血圧降下作用を有するACE阻害ペプチドや高甘味度甘味料であるアスパルテームが食品として実用化されているものの、抗不安作用を示すジペプチドの報告はないことに鑑み、副作用がほとんど或いは全くない抗不安、鎮静、睡眠改善などの作用を有する薬剤及び食品の提供。
効果
このペプチドまたはその類縁体を有効成分とする抗不安薬、睡眠障害治療薬、統合失調症治療薬、抗うつ薬、或いはこれら疾患の予防薬は、副作用が低く長期の服用に適したものである。また、この薬剤は経口投与で有効である。さらに、天然の短鎖ペプチドは食品として摂取することも可能であり、疾患には至らないが、不安傾向や睡眠に問題を有する個体が食品として摂取することで、疾患を予防することが期待できる。
技術概要
この技術は、Tyr、Phe、TrpあるいはHisと疎水性アミノ酸が隣接しているペプチドまたはその類縁体を有効成分とする医薬ないし医薬組成物とする。このペプチドの抗不安作用は5−HT↓(1A)受容体アンタゴニストであるWAY100135によって阻害されるが、5−HT↓(1A)受容体に親和性を示さないことから、このペプチドの抗不安作用は5−HT↓(1A)受容体の活性化を介した作用(5−HT↓(1A)受容体アゴニストまたは部分アゴニストと同様の作用を有する)であることが明らかになった。おそらく内因性のセロトニン遊離が促進されているものと考えられる。このペプチドは、5−HT↓(1A)受容体の活性化に基づきうつ病、統合失調症などの予防ないし治療作用、記憶改善作用などがあると推定され、この医薬ないし医薬組成物は、5−HT↓(1A)受容体作動薬、うつ病の予防ないし治療薬、統合失調症の予防ないし治療薬、記憶改善剤、抗不安剤、睡眠改善剤などとしても有用であり得る。