目的
重金属含有廃水中の重金属を沈殿除去できる廃水処理方法を提供する。
効果
半導体産業、電気・電子産業、メッキ産業における廃水の適正処理が極めて容易となる。廃液をアルカリ性にし、二酸化チオ尿素を添加して攪拌または放置するだけであることから、操作も極めて簡便であり、特別な設備も必要としない。
技術概要
重金属含有廃液をアルカリ性とし、アルカリ性条件下でスルホキシル酸となる化合物を添加することにより、重金属を主として金属硫化物として沈殿除去する方法である。重金属含有廃液をアルカリ性とするためには、例えば、水酸化アルカリ(水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム等)、アンモニア等塩基性化合物を使用する。溶液のpHは、12.5以上であることが特に好ましい。アルカリ性条件下で+となる化合物としては、スルフィン酸のようなスルホキシル酸を発生する化合物であれば特に限定されないが、例えば、二酸化チオ尿素、ヒドロキシメタンスルフィン酸等である。好ましいものとして二酸化チオ尿素である。重金属含有廃液から分離される重金属は、とくに限定されないが、六価クロム、銅の他に、例えば、水銀、銀、鉛、ビスマス、カドミウム、タリウム、金、ヒ素、アンチモン、スズ、ニッケル、コバルト、マンガン、亜鉛等である。重金属含有廃液に添加する二酸化チオ尿素の添加量は、重金属100mg/Lに対して、0.05g以上であればよい。
改善効果1
アルカリ性条件下で強い還元力を示す。従来の技術では問題が残るアルカリ性条件下での重金属、特に六価クロムの還元に適用できる。還元後、クロムは水酸化物として容易に除去することができる。
改善効果2
重金属錯体を分解でき、かつ重金属を主として金属硫化物として沈殿除去することができる。シアノ錯体、特に金シアノ錯体を容易に分解・処理できる。
改善効果3
悪臭を全く発生させないため、硫化ソーダや水硫化ソーダを利用する金属硫化物沈殿法に比べて作業環境は極めて良い。
アピール内容
半導体産業、電気・電子産業においては、主としてエッチング工程から排出される廃液に、銅−アンミン錯体や銅−EDTA錯体をはじめとする各種重金属錯体が含まれる。また、メッキ産業などにおいても、金シアノ錯体など各種重金属錯体含有液や、六価クロムを含む液が発生する。これらの液は、重金属液処理技術として広く用いられている中和凝集沈殿法、アルカリ塩素法等では処理できず、各事業所でその処理に苦慮しているのが現状である。本発明は、これらの液処理に有用である。