目的
誘電体バリア放電等を利用したグロー状プラズマを活用したマイルドなプラズマデバイスを適用することで、低温度なプラズマで熱負荷が極めて少なく、操作性、安全性、生体への負荷低減を図ることができるプラズマ照射装置を提供する。
効果
出血を効率良くコントロールしつつ、極めて軽度な組織侵襲しか与えない新規デバイスである。従来技術に比べてより安全で医用適合性が高い装置である。このプラズマの止血作用は、レーザーメスや電気メスを使用した際に通常観察されるような、熱焼による組織挫滅で血管の破断部が塞がれることで止血させる機器とは原理が異なる。
技術概要
プラズマ照射装置は、ガスを供給する誘電体などの1本以上の絶縁物管、誘電体などの絶縁物に被覆された電力を供給する電極、1本以上の管及び電極を取り付けるための誘電体で形成された放電室からなり、放電室のガス導入口にガスを拡散させるため機構を設け、放電室の外部に接地電極を取り付け、放電室内に滞留したガスを放電させプラズマを生成し、放電室に取り付けられたノズルからプラズマを噴出させるプラズマ照射装置において、放電室内にて一度ガス及びプラズマを滞留させてからプラズマを噴射する。図に示すように、内部電極は銅線等で形成され、シリコン等の絶縁物で覆われている。放電室は、石英、アルミナ、塩化ビニール等の絶縁物で形成されており、外部電極は接地される。内部電極に印加される交流電圧の周波数は、20kHz、印加電圧は±10kVであり(昇圧トランスを利用)、ガス供給管から、希ガス、ここではヘリウムガスを流量を2L/minで、放電室の側面より放電室内へ導入し、放電を行い、ノズルからプラズマを噴出させて、プラズマジェットを発生させる。
改善効果1
プラズマの止血は熱が発生しないため、レーザー照射や電気通電によって発生した熱による組織破損を伴うタンパク質凝固に起因した止血ではなく、照射されたプラズマによって惹起された非加熱性の細胞組織タンパク質凝固変性によるもので、病理組織学的には凝固壊死に類似する変化と考える。