適用製品
循環器疾患又は炎症性疾患の診断方法、心不全・高血圧症・敗血症又は敗血症性ショックの診断方法、循環器疾患又は炎症性疾患の診断キット
目的
アドレノメデュリン(AM)とプロアドレノメデュリンN-末端20ペプチド(PAMP)は血中にも存在し、心不全や急性心筋梗塞などの循環器疾患や敗血症性ショックではその血中濃度が増加している。しかし、AMもPAMPも速やかに受容体に結合するため、血中半減期は短く、血中濃度も低いため、疾患マーカーとしては使用しにくいという問題があった。そこで、より簡便かつ正確に循環器疾患又は炎症性疾患を診断する方法、そのための診断薬又は診断用キットを提供する。
効果
この技術は、アドレノメデュリン前駆体C末端ペプチドの濃度の上昇を指標として循環器疾患又は炎症性疾患を診断する方法であり、このヒトAM・PAMPの前駆体の血中濃度はAMやPAMPに比較して高濃度であり、安定性も良いことから、この技術によれば簡便かつ正確に循環器疾患又は炎症性疾患の診断を行うことができる。
技術概要
循環器疾患又は炎症性疾患の診断方法であって、被検体から単離された試料中のヒトAM・PAMPの前駆体(ProhAM(153-185))を定量し、定量されたProhAM(153-185)の量の上昇を指標として循環器疾患又は炎症性疾患を診断する方法である。更に、マーカーポリペプチドに結合し得る抗体を含む診断薬及び診断用キットに関する。被検体は哺乳類であれば特に限定されないが、ヒトが特に好ましい。試料は被検体の血液、尿、髄液、唾液、母乳、組織抽出液が挙げられが、なかでも血液が好ましい。疾患マーカーとして使用されるポリペプチドは、特定のアミノ酸配列又はその部分配列を含むポリペプチドで、ヒトAM・PAMPの前駆体タンパク質(ProhAM)の第153番〜第185番の部分ポリペプチド(ProhAM(153-185))のアミノ酸配列である。用いることができるマーカーポリペプチドの免疫学的測定法としては、ラジオイムノアッセイ法 、酵素免疫測定法、IRMAが挙げられるが、なかでもラジオイムノアッセイ法が好ましい。診断される疾患は循環器疾患又は炎症性疾患であり、特に心不全、高血圧症、敗血症、又は敗血症性ショックが挙げられる。図は健常人と3段階の心不全患者(NYHA) におけるProAM(153-185)の血中濃度を示す。