適用製品
新規ルテニウム系触媒およびそれを用いた1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法
目的
末端アルキンへのジスルフィド類の高選択的1,1−付加反応を可能とする新規な触媒系の提供、その触媒系を用いることによる1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法の提供、並びにその方法により得られる1,1−ジチオ−1−アルケンを提供する。
効果
副生成物を生じることなく、原子効率100%で高選択的かつ高収率で、1,1−ジチオ−1−アルケンを合成することができる。さらに、このルテニウム系触媒は、使用後、回収・再利用が可能と考えられる点において、非常に有用な触媒である。
技術概要
Cp↑*RuX(cod)(Cp↑*はペンタメチルシクロペンタジエニルを示し、Xは塩素基、臭素基、ヨウ素基またはヒドリド基を示し、codは1,5−シクロオクタジエンを示す)で表される錯体に、式I(図1)(式中、R↓1およびR↓2は、水素であるか、または4、5員環または6員環の環状を形成していてもよく、R↓3およびR↓4は同一または異なって、水素、アルキル基、アリール基、ハロゲン基、アルコキシ基、メチルチオ基、アミノ基である)で表される配位子を加えることにより得られるルテニウム系触媒である。このルテニウム系触媒、およびルテニウム上の配位子X基の交換を可能とする化合物の存在下、溶媒中にて式II(図2)(式中、Rは、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示す)で表される末端アルキンと式III(図3)(式中、R’は同一または異なって、アリール基、アルキル基、シクロアルキル基、アルケニル基、シクロアルケニル基、アラルキル基、複素環基を示す)で表されるジスルフィド類とを反応させる、1,1−ジチオ−1−アルケンの製造方法である。