目的
造血器腫瘍、特に成人T細胞白血病・リンパ腫(ATLL)の診断、具体的には病型の特定または病期進行の予測に利用できる遺伝子診断用データを提供する、造血器腫瘍の検査方法およびキットを提供する。
効果
この造血器腫瘍の検査方法は、発癌および癌の進展に関わるか、またはそれに密接な関係を有する複数の遺伝子群の発現制御レベルでの変化を検出することにより、造血器腫瘍の早期診断、予後予測、発症のリスク評価などに使用されるデータを提供する検査方法である。したがって本発明の検査方法は、多段階発癌過程をとる造血器腫瘍の遺伝子診断用のデータを提供する検査方法として有用である。
技術概要
検体中の2種以上の癌抑制遺伝子または癌関連遺伝子を選択してその発現制御レベルを調べることにより、造血器腫瘍の診断のためのデータ、あるいは該腫瘍の前臨床期の状態にある可能性、または発症する可能性を評価するためのデータを提供する、造血器腫瘍の検査方法である。検体中のSHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子群の遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化頻度を測定することにより、SHP1遺伝子、p15遺伝子、p16遺伝子、p73遺伝子、hMLH遺伝子、MGMT遺伝子、DAPK遺伝子およびHCAD遺伝子よりなる遺伝子セットのメチル化状態を成人T細胞白血病・リンパ腫の発症または進展を示すマーカーとして、成人T細胞白血病・リンパ腫の病型もしくは前臨床期状態を検出する検査方法である。これらの遺伝子のプロモーター領域におけるCpG島のメチル化頻度を測定することによりCIMPを算出し、指標であるCIMPがポジティブであるか否かにより成人T細胞白血病・リンパ腫の病型もしくは前臨床期状態を検出する。
改善効果1
特に成人T細胞白血病・リンパ腫では、この検査方法により得られるデータに基づいて、HTLV−Iキャリアーから既知病型の前臨床期の状態に進展している可能性を推測することができる。あるいは発症を早期に高精度・高感度に特定することができ、さらに次の病型に進展する可能性についても推測することができる。