目的
神経細胞死促進因子の機能を解明するために、神経細胞死促進因子が導入された非ヒトノックイン動物を提供する。また、非ヒトノックイン動物を用いて、神経細胞死促進因子に起因した疾患を治療するための薬物のスクリーニング方法を提供する。
効果
小脳、前庭、内耳の異常、筋力の低下、癲癇、運動機能障害、強迫性障害、統合失調症、広汎性発達障害(PDD)、拒食症、認知症、睡眠障害、パニック障害、神経症、そう病、うつ病(うつ状態、抑うつ神経症、意欲減退などを含む)、双極性障害、心身症、不安、緊張などの種々の疾患の治療薬のスクリーニングが可能になる。
技術概要
非ヒトノックイン動物、該動物を製造するためのベクター、並びに薬物のスクリーニング方法において、proBDNF(Brain−derived neurotrophic factor)遺伝子に変異を有する非ヒトノックイン動物であって、該変異によってproBDNFからBDNFへの変換が抑制されている、非ヒトノックイン動物である。また、変異を有するproBDNF遺伝子が、(a)配列番号3で表される塩基配列又はその相補鎖からなるDNA、(b)配列番号3の塩基配列からなるDNAとストリンジェントな条件下でハイブリダイズし、かつ、BDNFへの変換が抑制されたproBDNFをコードするDNA、(c)配列番号2で表されるアミノ酸配列において、1または複数のアミノ酸が置換、付加、欠失又は挿入され、かつ、proBDNFからDNFへの変換が抑制されているアミノ酸配列をコードするDNA;のいずれかである、非ヒトノックイン動物である。また、動物がマウスである、非ヒトノックイン動物である。また、非ヒトノックイン動物に薬物候補物質を投与する、行動異常及び心的疾患からなる群から選ばれる少なくとも1種の疾患に対する薬物のスクリーニング方法である。
改善効果1
さらに、非ヒトノックイン哺乳動物は、平衡感覚を失って転びやすいだけでなく、成長に伴って野生型動物と比較して運動量が著しく高く、落ち着きのない行動が見られ、例えばLD(学習障害)、ADHD(注意欠陥/多動性障害)、高機能自閉症、小脳、前庭、内耳の異常、筋力の低下、癲癇、運動機能障害、強迫性障害、統合失調症、広汎性発達障害(PDD)、拒食症、認知症、睡眠障害、パニック障害、神経症、そう病、うつ病、双極性障害、心身症、不安、緊張などの全く新しいモデル動物としても有用である。