目的
高耐熱性で、DNA鎖伸長の校正機能である3V−5Vエキソヌクレアーゼ活性を有し、かつプライマー伸長活性が強いDNAポリメラーゼを使用するとともに、高塩濃度下においても高いDNAポリメラーゼ活性を発揮することが可能な、新たなDNAポリメラーゼ反応系を構築する点にあり、サンプルの前処理なしで、高塩濃度下であろうと数Mbの長いDNA領域を短時間で複製可能な新規技術を提供する。
効果
パイロコッカス・ホリコシ由来の新規二つのDNA複製因子、すなわち、クランプとクランプローダーが提供でき、これにより、高温、高塩環境下で、長鎖DNAを高速かつ正確に複製するDNAポリメラーゼの酵素反応系が構築可能となり、酵素反応系は、Long−PCR等に特に有用であり、また、酵素反応系を用いた遺伝子配列解析に関する新手法の開発が可能になる。
技術概要
デオキシヌクレオチド三リン酸を酵素基質として、DNAポリメラーゼによりプライマーDNAを伸長させて、鋳型DNAと相補のDNAを合成する方法であって、酵素反応系が、パイロコッカス・ホリコシ由来のDNAポリメラーゼを有し、3分子のサブユニットからなり、かつ、クランプ機能を有するタンパク質複合体であって、サブユニットが配列番号8に示されるアミノ酸配列を有するか、あるいはアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質からなる、タンパク質複合体を含む。さらに、この方法は、大サブユニット1分子と小サブユニット4分子からなり、かつ、クランプローダー機能を有するタンパク質複合体であって、大サブユニットが配列番号10に示されるアミノ酸配列を有するか、あるいはアミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質であり、小サブユニットが配列番号14に示されるアミノ酸配列を有するか、あるいは該アミノ酸配列において、1若しくは数個のアミノ酸が欠失、置換又は付加されたアミノ酸配列を有するタンパク質からなる、タンパク質複合体を含む。